オーディオの配線や機械式ブースト計用の圧力ホースの配管をエンジンルームから室内に通したい場合が有ると思います。よく見かけるのは、フェンダーとドアの境に通し、ドアの開口部から引っ張る方法です。これは細い配線ならドアの開閉で受けるストレスも少ないでしょうが、太いと予想以上にダメージを受けますから、お勧めしません。大半の日本車は輸出を考慮しているため、エンジンルームと室内の間の壁(バルクヘッドと呼びます)に無数の穴が空けられており、使用していない穴にはゴム製のフタで塞いであります。この穴を見付けてここから通すのが安全です。穴の場所の違いは有っても理屈は同じですので、室内への配線を検討してる方は探してみましょう。
自分が乗りますGD系インプレッサは判りやすい場所に使わない穴が設けられ、室内のカーペットに穴もあけられていましたので、大変楽に作業ができました。行った作業を順を追って紹介します。
GD系インプレッサはクラッチフルードのタンク付近のバルクヘッドにゴム製のフタがあります。
拡大すると、ここです。
フタを外して、カッターで十字に切り込みを入れ配線を通す穴を確保します。自分が通した場所はタービン付近で熱の問題を受けやすいので、配線にコルゲートチューブを被せました。室内に配線を通したらフタを元の通りに取り付けます。
写真は室内側から見た画像です。絶対にクラッチと接触しないように注意して下さい。(タイラップで固定すると良い)
エンジンルーム内に配線する場合、ビニール被服が角になった部分に長期間接触していると、エンジンの振動でビニール被服が破れて内部の銅線がむき出しになってしまい、ショートする心配が有ります。車両火災で愛車を失いたくない方は配線にコルゲートチューブを被せるなどのショート対策を行う事をお勧めします。