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▼もつ。さん:
>過去ログを読んでいて、(場所を失念してしまいましたが。。)
>「壁側は空気の流速が早い。」と言う旨が書いてあったので・・・
私もどういう内容か忘れたのですが,これはたぶん「壁によって整流される
ことによって」流速が遅くなることを防ぐということではないかと思います。
というのは,流体は壁面では流速0, 壁付近は壁面に引きずられて流速が
遅い部分ができています(流体力学では「境界層」と呼ばれます)。
しかも,この境界層は壁に沿って進むにつれどんどん厚くなっていきます。
ですので,単純に考えれば壁は短い方が境界層ができず効率はいいことになります。
が流体のもうひとつの性質に「層流と乱流」があります。
層流とは流体中の小さな部分が,流れ方向以外には動かない,つまりお互い
層状になって流れている状態で,乱流とはあっちゃこっちゃに(^^;動きながら
流れている状態です。
乱流は乱雑に動き回っていますので,層流に比べ運動エネルギの損失が大きく,
つまりそれだけ管内での圧力損失が大きく,吸入量が少なくなります。
ですので,なるべく層流のまま空気を送りたいので,壁を使ってうまく整流して
乱流になるのを防ぐことが効果があるわけですね。
余談ですが,層流は乱流に比べロスが少ないですが,剥離(流れが壁面からはがれる)
が起こりやすいという性質があります。
剥離が起こるとそこで渦が発生し,急激な空気抵抗となります。
飛行機の翼でこれが起こると「失速」(揚力がなくなる)となり墜落の危機となります。
このため,(翼の上の窓側乗ったことがある人は見たことあるかもしれませんが)
翼上面に細かい突起をつけてわざわざ乱流を発生させて,剥離を防いでいます。
これがボルテックス・ジェネレータとよばれる突起です(ランエボのオプションにも
あるでしょ(^^;)
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